仏旅行4日目 ロワール古城巡り→シャルトル→パリ

tarosource2007-09-04

トゥールを早々に後にして、ロワールの古城へ。

ひとつめは、シュノンソー城。もう、ここへ来た瞬間、「ああ、私の大好きなカトリーヌ・ド・メディシス(カテリーナ・デメディチ)様がいらっしゃったお城だわ♪」と目がハートになってしまった。

添乗員さんの話や、観光ガイドによると、16世紀のころ、イタリアの大商人メディチ家出身の王妃カトリーヌと、カトリーヌの夫、フランス国王アンリ2世の愛人ディアーヌ・ド・ポアティエとの愛憎に満ちた確執があった城・・・とある。
愛人ディアーヌの広く優雅な庭園に対して、カトリーヌの庭園はいたって平凡で小さくて、いかにカトリーヌが冷遇されてきたか、アンリ2世の死後ディアーヌを城から追い出したのもさもありなん・・・とされているけれど、私はこのお城を見たとき
「そうかなー?表向き冷遇されてきた王妃でおかわいそうに・・・だったかもしれなかったけれど、このお城の庭や執務室などはきっとカトリーヌは満足していたんじゃないかな〜?」って思った。

だって、カトリーヌの執務室からは、ディアーヌの庭園を見下ろすことができて、監視も可能だったし、小さな自分の庭園は余分な庭師を入れることなく・・・きっと好きな毒草を植えることができただろうし(笑)。
木陰で隠れて相談に聞き耳を立てる間者防止にもなりそうな庭よね・・・と、いろいろ考えると、いがいと使いやすそうだなって、思った城だった。

きっと、この城に「ノストラダムスの大予言」の著者ミシェル・ド・ノートルダムも来たのだろうなぁ・・・って思いをめぐらす。(カトリーヌのお抱え占星術師だったのだ)

お城の中はたくさんの部屋があるけれど、カトリーヌの執務室が一番、気持ちが落ち着けた場所だった。

そんなシュノンソー城を出ると、城内のワイナリーへ。そこで、何本かロワール・ワインの試飲をし、ワインを購入。実際問題として、高いか安いかはわからないけれど、このツアーで自由時間中に、色々買い物をするのは至難なので買って良かったかなー、って思っている。
のどかな雰囲気も良かった♪


その後、昼食・・・といってもまだ11時。とても空腹とは程遠い。
この日の昼食は、シュノンシー城近くの古民家のレストラン。
本当に田舎の素朴なお食事どころという感じで、雰囲気もよく、なおかつ食事は美味しかった! 
モン・サン・ミッシェルの「白い子羊亭」と良い勝負v・・・なんだけれど、とにかく朝食後、ろくに動かずバス移動を続ける私達にとって、11時の食事って・・・・ちょっと無理。
ツアー参加者みんなで「美味しいのに、お腹いっぱいで食べられないなんて勿体無い! もうちょっとスケジュール上手く組んでよ〜」と文句を言っていました。
素材の味を生かした本当に美味しい食事だったのになぁ・・・無念。


あんまり食べることのできなかった昼食後、バスでさらに移動し、シャンポール城へ。
ここは、時の国王フランソワ1世が造ったそうなのでが、とにかく外観重視で建築したため、城の構造は最悪極まりなく、冬はまったく暖房が効かずにとても住めたものではないそうだ。
ちなみに当のフランソワ1世は、海外遠征・戦争ばかりしていたので、ほとんどシャンポール城に住むことはなかったそうな。ちなみに、フランソワ1世というと、イタリア・ルネサンス時代で、よくイタリア遠征をし、チェーザレ・ボルジアとも戦ったのさ。ふふふ(アヤシイ)。
ここは、ということで、内部見学は無しで外側のみ・・・なんかわざわざ、1時間ほど移動してやってきた城を、外だけ見てお終い・・・って、ちょっとビミョー。だったら、この城には行かず、次に行くシャルトルをもっと長い時間をとればいいのにねぇ・・・。(ぶつぶつ)



ということで、延々とさらにバスに乗り・・・シャルトルへ。
ここは・・・そう、シャルトル大聖堂はっっ!黒い聖母がいらっしゃるのよ〜〜〜っ!!!
きゃーーーーー!!!会いたかったのですーーーーー!!!!(大興奮)

が、肝心の地下のクリプトには行かれませんでした。(がびーーん)
添乗員さんにクリプトの話をしたら、クリプト自体知らなかった(がっかり)。他の人たちが、ステンドグラスを見上げている中・・・私はというと、大聖堂の床に描かれたラビリンスを見ていました。(笑)
といっても、床の上には信者さんたちが座るための椅子があるので、ラビリンスの全体像は椅子に覆われて見れなかったんだけれどね。(残念)
あとは、大聖堂の中にも黒い聖母がいらっしゃるので、そちらに会いに行って・・・思わず、感動のあまり涙・・・。
あの、教会の中にただよう幾百年も続く闇の静けさと、信仰の強さ。ろうそくの炎に照らし出された、黄金の衣装をまとった黒い聖母・・・今でも思い出すだけで、泣けます。(おいおい)

モン・サン・ミッシェルも、シャルトルも元々はケルト民族の聖地なんだよね・・・それが、宗教が変わっても、時代が変わっても、聖なる信仰と祈りの対象として不変であり続ける・・・
それは、昨今のスピリチュアルブームに則って言えば、「パワースポットなのよ〜〜」ということなんだろうが・・・ただ、私は神とか天使とか妖精とかそういったものよりも「人間」が好きなので、私風で言うとすればその「パワー」っつうものは、神とか不可視の存在が持っているものではなくて、「人間」のパワーだと思う。

人間が、神でも妖精でも精霊でも天使でもいいんだけれど・・・ようはその「霊的に優れた不可視の存在がこの世には存在するのだ」と信じたとき、人はその存在を畏れれること、敬うこと、謙虚であるということを、大切にすることができるのだ、と思う。
同時に、その不可視の存在への憧れから、神秘や謎に対する好奇心と、探究心を持ち、追求し続ける情熱を持つことができるのだとも思う。

逆に、現代の日本人を見ていれば・・・なんか、ヘンなスピリチュアルと、怪しな宗教法人があったりして、逆に古くからの産土神を祀る神社や、道端で見守る道祖神の存在を忘れがちになっている。お寺の墓石を倒す輩もいる。神聖視されていた森や山を切り崩し、河を埋め立てる。
そして、なにかに対して一生懸命頑張らなくても「なんとかなる・・・」といった風の無関心と無気力さ・・・「ちゃんとしっかりしないと、お天道様に笑われるよ」なーんて言葉、今はいわないよねぇ・・・
なんかね・・・人間はすでに滅びの道を進んでいるんだろうな、って最近思う。

まあ、私も行動に関して人のことは言えないけれどさ。

でも、このシャルトルの黒い聖母の前には、ひたすら一心に祈りをささげる信者の姿があった。
蝋燭の炎に照らし出される聖母に語りかけるように見つめている信者の姿もあった。

その不変の畏敬の存在と、それに対して祈る姿に、私は心からの感銘と感動を受けたのだ。この心を、人間が失わない限り、人間は、人類はまだ「この世」において、その存在を許されるだろう、と思うんだよね。

大・大・大感動のシャルトル・・・ここはぜひメダイを買おうと思ったのですが・・・あまりに恐ろしいほど高くて買えませんでした(絵葉書は買ったけれど)。
ま、こーやって利益を出していかないと、あの美しいステンドグラスの修繕費はでないんだろうね・・・(TT)

クリプトには行かれなかったけれど、地上の大聖堂だけで大満足をした後、ふたたびバスへ・・・・そうして、数時間かけてパリへ戻ったのでした。



久しぶりのパリ・・・のような気がする。
バカンスが終わり、日常が戻ったパリの街は・・・・見事に、帰宅ラッシュに巻き込まれました
初日の道路の空き具合が嘘のよう・・・そんな中、やっとたどり着いたホテルは・・・

「・・・・ここは?」

パリの外れ・・・アフリカ系住民の方たちばかりが住んでいる一画のビジネスホテル・・・・。後日、hidaちゃんに「危険だから行かない方がいいところ」と言われた場所。(^^;

ま、ようは空港に近い場所なんだけれどさ〜、もうちょっとツアー会社も考えればいいのにね〜。

本当に、見事にアフリカ系住民ばっかりで!
・・・なんつーか、生まれも、育ちも横浜で、いまは元町で働いているから、外国人なんて珍しく無いし、黒色人種もよく見かける・・・が。
やっぱり、アフリカン・アメリカンという方たちと、アフリカ大陸からやってきたアフリカンは全然迫力が違う!!!!

そんな方たちが、なぜか宿泊しているホテルのレストランの半分を占拠し、歌って踊って食事をしている・・・・(どうやら、近所の人たちは、このホテルで食事をするようだ。ただし、それが毎日なのか、たまたまなのかは不明)

・・・ふ、不思議な雰囲気。

そして、ここのホテルの食事は、この上なく、不味かった!!
ポークステーキだったんだけれど・・・・例のごとくクリームバターの味付けだったんだけれど・・・このクリームバターという素材の味を隠す味付けで何ゆえここまで不味いんだろう!?という、滅多に食事を「不味い」とは言わない私が「不味い」と断言できる味でした。

なんか・・・明日が最終日なんだよねぇ・・・・もうフランス料理は食べたくないなぁ・・・・と思った夜でした。