クロノスの砂時計

tarosource2006-08-11

サンマリーで仕入れた石の中で、「・・・なんでこの石を?」というのがあった。
それが今日UPした中にあるファントムクォーツ。

確かに程よい大きさで、程よい値段のファントムは定番商品としてフツーに売れる。でも・・・ちょっと地味、かな?

磨いてあるのは、いくつかの石の柱面とか見てもわかるのだけれど、たぶん原石の表面は荒れていたんだと思う。まあ、もともとファントムは内部を見るために磨きが多いし。磨く分には良いのだけれど。

・・・・磨きが甘いんだよなぁ〜。
原石の名残があって良い、と判断するか、磨きが甘いと判断するかは本当に人それぞれなんだけれど、どうせ磨くのなら底面は平らにしてほしいんだよね。じゃないとまっすぐに置けないじゃん。ブツブツ・・・ (-_-;

DTのもあるから、それは良しとして、なんで底面が・・・と、どうやら私は底面が気になる模様。安定していないのが不安なのかな?(苦笑)

まっすぐ置けないなら、握るしか・・・と思って、握ってまじまじと眺めたとき、ふと浮かんだ言葉が「クロノスの砂時計」だった。

今回UPしたファントムクォーツは1点だけクリアークォーツだけれど、他はスモーキークォーツ。だからホワイトのファントムは砂漠の砂のように思えた。

砂漠の砂は粒子が細かくて、サラサラしていて・・・そして、森も川も人も建物も、文明をも飲み込む。そして砂に還る。
そして何百年か何千年かの後に、その砂漠を訪れた人々が、かつてのそこに生きていた軌跡を辿るのだ。

・・・なんか、そーゆー深く沈黙した時の流れを垣間見るような雰囲気のあるファントムで、思わず砂時計のように逆さまにしてみたりした。
もちろん、クォーツの内部のファントムが砂時計のようにひっくり返って動くわけがないのだけれどね。(笑)

カトリーナ・ラファエル女史の『クリスタル・エントライトメント』によると、「ファントム・クリスタルは、同じ形のままで何生にもわたる学習を体験しました。内部のファントムは、クリスタルが完成してその成長を止め、それから再び予想もつかない未知の中へ進化を始めたという、成長の段階を記録しているのです」と書いてある。

他にもこれはHPにも書いたけれど、「自分の記憶を遡り、自分の魂の系図び源泉へ行き着く」とも書いてある。

なんか、そーゆー言葉がピッタリと感じるのが、今回のファントムクォーツなんだよねぇ・・・・って思ったのだ。

店にはいろいろなファントムがあるのにね。
不思議です。(笑)

ギリシア神話のクロノスは、周知の通り大神ゼウスの父で、時の神。よく寓意の絵の中では、大きな鎌と砂時計を持つ前髪はあるのに後頭部は禿げている男性という姿で表されている。

時や運というものは、前からではつかむことができるが、去った後ではつかむことができない、という意味らしい。

自分の記憶を遡って魂の系図を知ることも良いけれど、そこから私達は何を学び、未来へ進むのか。砂漠に埋もれた都市を見て現代の人々は何を思うのか。なんかそーゆー悠久の時の中で生きる自分のあり方を考えさせるファントムだなぁって思ったのでした。