ネフェルティティ

tarosource2006-01-23

私は古代エジプトが好きだ。
いまだ、エジプト旅行をしたことがないのだけれど、いつかは行って見たいナンバー・ワンの国である。
もし、魂というものは輪廻転生を繰り返すのだとしたら、過去世というものがあったら、私は絶対、エジプトにいただろう・・・と思っている。そして、アヒルの世話をしていたんだ、きっと!!(・・・なぜ、アヒル?)

そんなたわ言は置いといて、でもエジプトが好きなのは事実だ。現実的な話をすると、私が生まれた頃、祖父がレバノンに単身赴任をしていたということもあり、子供の頃から中東やエジプト、イスラムの国々の話や、各国で買ってきた土産品にわくわくしていたからだともいえる。

だから、Pedro氏にもし、なにかオーダーメイドでカーヴィングしてもらえるのなら、絶対エジプトものだよね、と思っていたのだが、いざとなるとなにがいいかなぁ?と考えてしまっていて、長いこと頼めなかった。

ところがあるとき。
他のお客様の分で、トルマリンのネフェルティティがあった。
それを見た瞬間、目が釘付け!!

ベルリン美術館にあるタイプのネフェルティティ王妃。古代エジプトで最も美しい王妃、といわれている女性は、子供の頃、祖父母の家の玄関にも外国土産として飾られていて、大好きだった。

これだ!と思った。ネフェルティティを彫ってもらおう
ただ、トルマリンは石の値段が高いし、個人的な好みではない。
ここはやっぱりオブシディアンよ!!
・・・ということで、店にあったオブシディアンをPedro氏に渡したのだった。

そのときにいわれたことは、カーヴィングすると、石は元の石の60%くらいの大きさになっちゃうからね、ということだった。
だから、小さいネフェルティティを想像していた。

あと、それから、ついでにペンダントにしてもらおう、ということで両脇にコブラを配したデザインを考えてもらい、それで注文した。

それが2003年の12月の話。
出来上がったのは2004年の5月だった。

ちょうど@オーナー@がバリに行き、工房の様子を見てきてくれたのだが、帰国後。
「・・・・@oku@ちゃん、ちょっと金をたくさんつかっちゃったみたい。細工は綺麗なんだけれどね」と言われた。
ちょっと嫌な予感・・・・。

しばらくして日本に届いたのは、想像をはるかに超えていた。
まず、ペンダントがでかい。思ったより、オブシディアンは小さくならず、大きかった。
そして金が多い。
バリは22金を使っている。純金に近い。そして重い。重いということは値段が高い。

「中空じゃない・・・」
中空、というのは、文字通り中が空洞になっている加工のこと。ネフェルティティの首飾り部分は、ぎっしり金だった。

私は、最初、○万円内で収めてくれ・・・といったのに、すっかりバリでは忘れ去られていた。当然、予算ははるかにオーバー。


とその後もてんやわんやの大騒ぎになったのだけれど、これもまた運命よね、と気に入っているし、大切にしている。

Pedro氏のオーダーメイドのカーヴィングは、自分の気に入ったモチーフを彫ってもらえるし、例えば石をこちらで用意すれば、その分安く彫ってもらえる。石代がPedro氏持ちでなくなるからね。とはいえ、石はクラックのない、綺麗なものでなければいけないとか、フェルドスパーは彫りづらいから、工賃がかかるとか・・・があるけれど、まあ、好きなモチーフを彫ってもらえる、というのは大きな魅力だよね。

ただ、「納期の指定ができない」「いくらになるかわからない」というのが微妙なところ・・・今度の、根付は、どんなに頑張っても大きさが大きさだから、値段の予測はつくけれどね・・・こうご期待、である(苦笑)。