ピンク・ファイア・クォーツのペンダント

tarosource2006-01-16

写真のジュエリーはお客様(Hさま)の私物です。
石も加工もさせていただいて、今回特別に、掲載させていただきましたv

メインの石はピンク・ファイア・クォーツ。ちょっと揺れ動くとマゼンダというか、ネオン・ピンクの煌きを見ることができます。
地金はホワイト・ゴールド。脇石はアメシスト
デザインは@オーナー@で、ハートの隠し爪が、ラブリー過ぎずに可愛いです。

ことの起こりは、当たり前といえば当たり前だけれど、ピンク・ファイア・クォーツ。このラウンドの石はカットも良く、ピンク・ファイアのキラキラもたくさん入っていて綺麗。
『オリオン星雲(M42)』のようだ、とおっしゃる人もいらっしゃるこの石は、カットがラウンドだから、余計に『宇宙』とか『世界』とかを表しているかのよう。

まあ、問題はちょっとお値段が高めだったんですよね。でもHさまは、悩んで悩んで最終的に『1番良いもの』を妥協せずに買われた・・・・スゴイです。
いやぁ、悩むよねぇ、フツー。だから、やっぱり「悩んで悩んで」という言葉では足りないくらいに一生懸命考えてくださった。「単なる欲しい」という欲だけじゃなくて、「なんで必要なのか?」を考えてくださったから、もう石も冥利につきるというものでしょうね。
ありがとうございます。

さて。石を買われたあと。もともと『加工』をある程度は前提に考えていらっしゃった。でも今すぐにしようか、あとでにしようか、加工もシルバーでアーティスティックに作ろうか、貴金属でジュエリーにしようか考えてくださるということで、買われた日は、そのまま石をお持ち帰りになられて。

私自身の勝手な意見を言わせてもらえれば、加工をするなら、貴金属でジュエリーにした方が良いですよ、とお話させてもらいました。
なぜならば、『石の値段自体が高いこと』が第一。やはり、ある程度高価な石には高価な枠をつけないともったいないから。
ジュエリーならば、将来的にリフォームが可能なことも要因。
もっと年齢を重ねたときに、華やかに作り変えられるジュエリーば便利だと思う。
ただジュエリーの問題は、高い。
いま、貴金属の値段が高いんですよ〜!
私は驚いた。数年前に宝飾業界から身を引いたときから2年余り。なんでこんなに高くなっているんだ?と、ものすごく驚いた。政情不安というのに加えて、ちょうどクリスマス・シーズンだったからという理由はあるのですが・・・。

でも、結局のところ、シルバーでアーティスティックに作るのも、ジュエリー加工もそう変わらないお見積もりがでたし(最初からシルバーで普通にシンプルに作るのは考えていませんでした。石がもったいないから)、ホワイト・ゴールドで作りましょうか?ということになりました。

@オーナー@もデザイン画を起こしてくれたし。
@オーナー@がいてくれてよかったですよ・・・ホント。私、デザイン画はもとより、注文書の絵もまっとうに描けないもんね(←下手すぎて、工房によく怒られていた人)。

加工屋さんに注文するまでの間も、アメシストを入れると「ゴージャスになり過ぎないかな?」とか「ハートの隠し爪が可愛すぎてしまうかな?」とか、いろいろ心配はありましたけれど、結果は、半貴石のアメシストはシンプルさの中にちょっとアクセントを加えてくれたし、ハートの隠し詰めは「小さなところにさりげない細工」という感じに仕上がってくれました。

おまけに地金を丸線でうまく作り上げてくれた加工屋さんの技術。
いやぁ、よくぞホワイトゴールドの丸線でキッチリ半貴石を巻いてくれたものだと、正直その腕前の高さに感心、感心。私が以前勤めていたジュエリーメーカーだったら、すごく嫌がられるんですよね。ホワイトゴールドの線巻き加工って。難しいから。
ユーザーは単に「プラチナよりもホワイトゴールドの方が安いから」って思っているだけだけれど、貴金属の地金にはそれぞれの特性があるから、加工する側からすればそう単純な話じゃない。大変なんです。それでも快く加工してくれた加工屋さんには感謝v

その線巻きしてくれたおかげで、華奢でシンプルにできあがりました。あと、やっぱりホワイトゴールドにして正解v 色合いが清々しくて綺麗です。シルバーにしなくてよかったよぉぉ。
シルバーだと、もうちょっと温かみのある感じにもなるけれど、同時にやっぱり『ジュエリー』というよりは『アクセサリー』という感覚になってしまうのは否めないから。

でも、このペンダントならば、革紐でカジュアルにもできるし、カットボール・チェーンでキラキラ感UPさせても上品で素敵だし、小さめのハーフラウンド・チェーンにストーン・ビーズをつけて、個性的にさせても面白いかも。
うーーん。まだチェーンが決まっていなければ、ご相談に乗りますからね、Hさまv(笑)

そんなこんなで、1ヶ月くらいかけて、石を買ってデザインを考えてジュエリーにしちて・・・と楽しませていただきました。
Hさま、どうもありがとうございました。