トパーズのため息

tarosource2005-09-30

今回のトパーズは特別に綺麗だと、自画自賛してしまう。
ローズ・インペリアル・トパーズと、蝕像のホワイト・トパーズにレピドライトが付いた原石は、それぞれに「美しい」と自画自賛(って、仕入れたのは@オーナー@だけどさ)。

最近、トパーズって綺麗だな、って思う。
ルースではなくて原石が、だ。

昨年あたりから、なかなか良い感じのトパーズたちが店に出てきている。ウラル産のブルートパーズとか(これは彫り物なんだけどね)、ユタ州産トパーズとか。
つややかに光るトパーズたちと出会い、いままであんまり関心がなかったけれど、原石は素敵じゃないかと気が付いた。


そして今回のローズ・インペリアル。
「ありえないだろう」という色合い! なんというか「美味しそう」「ジューシー」なピンク色。もう「パクッ」って食べたいような色合いの中にキラキラと入るレインボー。
「うざくないピンク」というよりは、「大人の可愛い女のピンク」っていう感じかなー?(相変わらず、わけわからん表現だが)

あとは蝕像のトパーズ。なんていうか・・・シャリシャリ?
カキ氷に糖蜜かけた感じに似た凹凸はとても涼やか。
このホワイト・トパーズはじっと見ていると、闇のなかで揺らめくキャンドルに照らしたら、綺麗かな〜?って思ってしまう。(いや、根拠はないんだけどさ。なんとなく)

そんな今回のトパーズを見ていて。
頭に浮かぶのは「トパーズのため息」という言葉。
「え?なに、それ?」と言われても、私にもわかりません。
なんとなく、「トパーズのため息」という言葉がリフレインするんですよね。

さらに、

   
山のあなたの空遠く 幸い住むと人のいふ。
ああ、われ人と尋めゆきて、涙さしぐみ帰りきぬ
山のあなたになお遠く 幸い住むといふ。
(カール・ブッセ作 上田敏訳)


学校の教科書にも出てきた、この詩がぐるぐるぐるぐる〜〜〜。

でも、この詩が出てきた時点で、「あ、なんかわかってきた」感じ。
トパーズって、こんな詩の感じなんだよね(わからんって)。

感情や疲労を押し込めて日常を過ごしている現在に、フッとため息を漏らし、「自分が疲れている」とか「日常を流動的に過ごしている」とか「トシとったなー」とか、いままでの自分に後悔しているわけではないけれど、「ちょっとノンビリしたいなー」と思う・・・そんな感情。

ベリルのようなキラキラしい未来を望んでいるわけではないし、ガーネットみたいに情熱的にいきなり脱サラして冒険してどうこうしたいというわけでもない。

なんかちょっと、自分の等身大にあったささやかで、現実的な未来を思い描いて、言ってみれば「さ来年あたりには、家族で海外旅行をしてみるか」って思うパパの気分が強いかも。

本当に別に現在を後悔しているとかじゃないから、「幸せ?」と聞かれたら「幸せ」なんだけれど、「もうちょっとの幸せ」を願う気持ち。

トパーズの中には、ほんのちょっぴりゆっくりとした時間が流れているよう
そんなちょこっと、ゆっくりとした時間の中で、どんな自分を見つけるのか?
それがトパーズのテーマのような気がするなぁ。