Pedro氏の中国、日本人の中国、@oku@の中国。

tarosource2005-09-20

さてさて。やぁっと、今日、@オーナー@が帰国してくる(予定)です。
今日は店はお休み、私もお休み。
明日、出勤してどーなっているのか、楽しみ楽しみです。

@オーナー@の海外出張中にUPしたのが、Pedro氏のFavorite Stones。
Pedro氏が仕入れてくる原石って・・・本当はかなり変。
今回のはちょっと大人しすぎるチョイスでした。
本当はね、もっと変なのも出したかったのですが・・・あの立体的な変さは、写真ではわからないのと、値段を付けてくれていなかったのと、点数が多いとHPを製作する時間がかかりすぎるということで今回は見送りました。

話は、UPした中にあったクォーツ。
中国産。

「中国産」って人気ないですよね。どうしてかな?
色石などに関しては色合いやテリに関してインチキ臭い・・・という話はよくききます。私自身も以前勤めていた宝飾の会社で「やられた〜!」という経験はあります。
あとは商品に関する「安かろう 悪かろう」のイメージなのかな。
Tシャツなど、服とかで、「中国産」というと安くて、生地や縫製が悪くって・・・石もそうですよね。ドラム缶いっぱいいくら、という感じで仕入れてきたのはあんまり綺麗じゃなくて、それこそ文化大革命の時代をいまだ引きずっていそうな暗〜い雰囲気の安っぽい石で。
日中戦争云々の問題はともかくとして、大陸侵略していたのは、他のヨーロッパ諸国だって一緒じゃん?アヘン戦争はどうしたよ?とか、保障保障っていっているけれど、だったら円借款ODAの金返せとか、とかく反日問題で、揺れ動くたびにギクシャクする国。
同じアジア圏で古くから多くのかかわりを持っている分、だから、嫌なところも良く目に付く国。

そんな中国。良い石は意外と高い。
よく考えれば、良いものはどこの国であろうとある程度の値段はするだろうし、あの広大な土地の輸送費とかを考えれば当たり前なのだけれど、「安かろう 悪かろう」のイメージから脱却できないと、「うわっ、高い!」って思ったりする。
あと、「中国って暗い国、っていうイメージがする」っていう人もいるけれど、たぶんアフリカとかの方が、大変な国だと思うのよね。

以前、やはり宝飾の人で「サファイアを現地で仕入れるためにマダガスカルに行ったのだけどさー、ゲリラはいるし、マラリアにはかかるし、事前に予防接種しても効かなくてさー、大変だったよー」と言っていた。

あと、スリランカに留学していたことのある昔の同僚が「政府軍の手先に間違えられて、ゲリラたちに脅されちゃったー!」とも言っていた。

そう考えると、まだまだ中国以上に暗い部分を持っている国ってたくさんあるはず・・・なのだけれど、日本のメディアには特にアフリカ情勢の詳細なんて届かないから結局、悪いイメージも持ちようがないのだと思う。



で、Pedro氏の石だが・・・メキシコ人の彼には昔から、抱えている日本VS中国のしがらみというのは当然のことながら、ない。
今回、彼が仕入れてきた中国の石を見て私は「・・・・・・。」とものすごーーーーーく(売り手として)困惑。(もう、本当に店に来て見てください、本当に変なのが多いです)

ちなみに、私自身は、別に中国産が嫌いではないし、中国も嫌いじゃあないです。
学生の頃はアジア史を勉強したいな〜と思っていたし(結局国文だったけどさ・・・でも中国の文献は相当読んだ)、歴史や文学を読めば読むほど、魅力あふれる国だと思うし。漢文の白文は読めないし、暗唱できるほどの学もないけれど、いまでも唐詩は読んでは「美しい文章だわ〜v」とウットリもしている。
隋&唐の専門書は家にも何冊かは持っているし。思うに、反日を取りざたして国民を監視することしか能のない現代中国の政治家が問題あるのではないかと。あと、それに対する日本の政治家とマスメディアの対応も悪いのだろうかと。

ああ、話がそれてしまった。
話を戻すと、そんなしがらみのない、Pedro氏の石に、最初は愕然とした私だったが、HPを製作するに当たって中国の石たちと付き合っていくうちに、Pedro氏はマルコ・ポーロのように石で「東方見聞録」を表しているのかもと思った。だとしたら、彼の中国観や「オリエンタリズム」が純粋な形で表れているのかも、と感じるようになった。

今回HPにUPした商品のクォーツたちは、彼の「オリエンタリズム」の「美」や「柔」、「優」、「勇」、「驚」・・・いろいろなものが混ざり合っているような気がする。

さらに個人的に、私がひとくくりに「中国産」と思って欲しくはないと思い、四川省西昌市産のクラスターに対して、西昌市の話や、そこに住む民族について簡単に書いてみたのだけれど・・・あれはどうだったのだろう?
あれに関しては製作しているときは必死だったから良いと思っていたのだけれど、現在では自分の中で混沌としてしまっていて、「もうちょっとやりようがあったのではないか」とも思うし・・・他にもいろいろ・・・かな。


なんか、久しぶりの文章はまとまりがないですな・・・・結局、「中国」という存在、「中国産の石」というものの存在に対して、Pedro氏から見た「中国」と、ユーザーからの「中国」と、@oku@個人の「中国」と、店員としての@oku@が売り手として見た「中国」と、ものすごく入り乱れて錯綜したのが、今回の商品だったような・・・気がする。